ヒレの旅々

2021年以降の旅行の備忘録です

悪天候の中沖縄県竹富島・与那国島を歩いてきた話②

こんにちは

ヒレカツです。沖縄の離島旅二日目、この日は石垣島から与那国島に向かう。

pokibasea.hatenablog.com

前編はこちら

まずはホテルから石垣空港へ。うーん、雨降ってる。小型のプロペラ機に初めて乗る。定員人数もかなり少ない。おい天気。。。

 

与那国島

ついに与那国島に到着。ここは日本で最西端に位置している島で、人口は1600人程。台湾までは100キロ程度しか離れていない。※ここで本当に偶然フォロワーさん三人も与那国島を観光していることを知りさすがに爆笑。気が付けば、遥か遠い場所まで来てしまった…(nano.RIPE)沖縄本島に戻るより台湾の方が近い。本日の宿、民宿もすら。空港から送迎していただいた。与那国島の宿は大半が民宿である。相変わらず雨風は酷いまま。さらに南西に移動したせいか、石垣島とは比にならないほどの強風である。本来なら宿のレンタサイクルを借りて島を一周する予定だったが、早々に予定が白紙となってしまった。

ちょうど昼時だったのでランチを食べに行こうとしたが、与那国島の飯屋は基本電話予約しないと入れないと教えてもらった。宿近場の海鮮料理店に連絡するも一軒は繋がらず、もう一軒は臨時休業。嘘だよな…?仕方ないので、路線バスに乗り島東部の集落まで移動して探すことにした。

祖納集落

バスに乗り祖納集落まで移動した。そこで驚いたのが、与那国島のバスはどの区間、誰が乗っても無料だということ。2時間に1便は運行しているので、まあ最低限は回れそうだ。肝心の昼食は30分以上待つ羽目になったが、軽食屋でどうにかアジフライ定食を注文できた。雨も上がったので、集落を歩いてみる。祖納集落唯一の商店。当たり前だがコンビニなんてあるはずもなく。どこも年季の入った建物が多い気がする。赤瓦も味がある。郵便局があるのは意外すぎた。ミニオンと馬。西表島で失踪した某人物(誰?)を思い出すなぁ…。町役場のすぐ隣には診療所があった。寂れすぎだろ……。たまたますれ違った島民の小学生に挨拶されたのは正直嬉しかった。

ナンタ浜

祖納集落から500メートル程でビーチに出てきた。うむ。竹富島程じゃないけど、この天気でも青く透き通っているのはさすが沖縄。あと人っこ一人いねー。ついでに強風で傘がぶっ壊れた。

東崎

この旅行でどうしても訪問したかった場所がここ東崎。与那国島の最東端にあり、路線バスではたどり着けないエリアに位置している。徒歩だとギリキツい距離だったので本当にやむを得ずタクシーを利用。何やら馬がいるな…。すごい。ずっと草食べてる。近づいても逃げないどころか、むしろこちらに興味を持って近づいてきた。与那国馬、事前には調べていたけどここまで人懐っこいとは思いもしなかった。これ晴れてたらエグイだろう…。うまくいかないものだ。なんかもう見たことない植物が生えてる。本当に日本とは思えない光景ばかり。牛おった。

再度タクシーで祖納集落まで戻り、お次は”日本最西端の場所”へ向かうためバスに乗車。普通に道路を与那国馬が歩いている。何やら三冠獲ってそうな風格があるな…島の西部、久部良港のバス停で下車。ここから石垣島まで船も出ている。

結局一度も晴れなかったが日没に近づいてきている時間帯。…さぁ、ウォーキング部活動記録(名作アニメ)の時間です。

西崎

港をずっと上っていくとついに看板が見えてきた。激坂が無限に続くせいか、そこまで距離もないはずなのに全然進んでいる気がしない。やっっっっっと到着した。やたらカジキを推してくる。ここが人間が立ち入れる、正真正銘日本で最西端の場所。歩いて訪問する変わり者はどのくらいいるのだろうか。当然他には誰一人おらず、達成感が半端なさすぎて思わず泣きそうになった。久部良集落を一望できる。それと日本最西端の公衆トイレ。風が強すぎる。ただただどんよりしているが、快晴時には台湾まで見渡せるという。港まで戻る道の途中にあるナーマ浜。神社もあったので参拝しておいた。昼にあらかじめ予約しておいた居酒屋で晩酌。周りは常連客しかいなかったが、問題なく入店できた。爆食い。島唐辛子入りの卵焼き、爆食い。〆にそうめんチャンプルーなる料理を食べる。ツナ?のような風味が効いていて不思議な味。普通のそうめんみたくさっぱりしていて、与那国島で食べた料理で一番美味しかった。カジキの刺身も食べたかったが売れ切れていたのが残念。泥になるまで飲み食いした後は当然徒歩で宿まで戻る。辺りは街灯もほとんどなければ信号も一切ない。一面暗闇で正直怖い。宿の部屋。こういうのでええ。そのうちバックパッカーにでもなりそうだな俺…。就寝。

久部良バリ

二日目は早朝から活動開始。野良いっぬ。沖縄の離島はほんといろんな動物がいるな。宿から徒歩5分程度でたどり着けるのに、相変わらず雨風が強すぎて既にびしょ濡れ。人頭税削減のために、ここの割れ目を妊婦に飛ばせていたという。覗き込んでみたが中はかなり深かったし恐らくは助からないだろう。恐ろしすぎる…。そんな残忍なことがここで行われていたとは。

bunka.nii.ac.jp

日本最後の夕日が見える丘

さっきの久部良バリの分岐点を左に進むとすぐに到着。夕日(朝日)とは一体。。。奥に見えるのが昨日訪れた西崎。我ながらよく徒歩で行ったものだ。びしょ濡れになりながら宿に帰還すると朝食が用意されていた。こういうのでいいんすわ。

雨も止む気配がないし、正直やりつくした感がある。本当はまだまだ巡りたいスポットもあるのだが…。飛行機の時間まで大人しく待機することにした。空港まで送迎していただいたあとは、3時間も待つ羽目に。土産屋も離陸直前にならないと開かないらしい。コーヒーをチビチビ飲んで時間を潰すしかない。やめてくれーさようなら与那国島。できれば晴れてほしかった泣。Dr.コトーの舞台にも行きたかったなぁ。(未視聴)石垣空港まで戻った後は再度バスに乗り離島ターミナルへ。最後にラフテーを食べに行く。ソーキそばとのセット。いや~、こんなに旨い料理があるのか…。口の中で勝手に蕩けていく。まさに旅の〆にふさわしい。発光している。離陸時間が少し遅れたが、4時間近くかけ成田空港まで無事帰宅。

総括

pokibasea.hatenablog.com

実は石垣島竹富島は今年の2月に行く予定だったが、かくかくしかじかで結局11月になってしまった。与那国島に関しては回れなかったエリアがあるので正直心残りではある。バスで素通りしたが、島南部に位置する人口100人程度の小さな集落、比川集落(Dr.コトーの舞台となった浜辺の病院がある)。祖納集落内にあるティンダバナという展望スポット等々。

天気のこともあり満足度で言うと8割くらいだが、また次に訪問した時の楽しみが残っていると考えたらむしろワクワクしてくる。ともあれ、非日常的な体験と経験をできた新鮮な旅行となった。離島と聞くとどうしても足が重くなりがちだが、これからはこういった秘島感溢れる地域を中心に旅をしてみたい。まずは未だ未踏の5県を制覇してから、また訪れたいと思います。

悪天候の中沖縄県竹富島・与那国島を歩いてきた話①

こんにちは

ヒレカツです。夏も終わり、過ごしやすくなってきた今日この頃(当時11月)、沖縄の離島で季節外れのバカンスをすることにした。

まずは成田空港からピーチ便で石垣空港、そこからバスで離島ターミナルに向かう。成田空港は御覧の快晴だが、一方旅行初日に予定している竹富島は大雨注意報が出ている。旅先での雨はもう慣れっこだし、まぁなんとかなるべ笑。

 

石垣島

3時間半のフライトを終え、石垣空港からはすぐに路線バスで離島ターミナルへ。途中道路沿いにドミノピザとドンキがあって驚いた。しかしターミナルに着いた途端、豪雨が降ってきた。ひとまず歩いてすぐのところにある八重山そば屋で昼飯。炊き込みご飯とのセット。薄味だが、その分豚トロの出汁がよく出ている。もずくもさっぱりしていて喉越し〇石垣島から竹富島までは、13時までなら1時間に1本は出航している。意外と15分程度で行けるお手軽な離島なのだ。

竹富島

竹富島着。ちょうど雨も上がっていい感じだがありえん蒸し暑い。普通に牛が放牧されている。君たちもいずれステーキにされるのか…港から集落までは意外と距離がある。そして細かく入り組んでいる乙な通り。どこに進んでもほとんど同じような景色なので普通に迷子になりそう。レンタサイクルもあったが、さすがに雨が怖いのでウォーキングで島を巡ることにした。ちゃんと小学校だってある。なお生徒は30人程度。民家の玄関には普通にシーサーがいる。やど家たけのこ。ここは映画のんのんびよりで一向が泊まった民宿。定員は一日6組らしく、休日に泊まるのはそれなりにハードルが高い。

西桟橋

集落を抜け、有名な桟橋までやって来た。快晴とまではいかないけど、めちゃくちゃ透き通ってるじゃないの…。晴れたらどうなるんだこれ。ここは世界一優しいおかえりが待ってる場所。さんぴん茶とミニ八重山そばで小休止。店内が涼しくて生き返る。

カイジ浜

星の砂が取れることから別名星砂浜とも呼ばれている。せっかくだし本当は探してみたかったが…オタク一人で物色するのもアレなのでやめておいた。こんな感じのブランコ、遊戯王であった気がする。

コンドイ浜

疲れすぎてほぼ写真を撮っていなかったが、だいたいはカイジ浜と同じ感じ。ただ、ここは竹富島で唯一泳げるビーチらしい。天気はだいぶ回復しているが、特にすることもないのでとりあえず集落まで再び歩いて戻る。ならぬ。ぬっこ!カッメ!

熱帯地域にありがちな唐突なスコール、本当に天気がコロコロ変わる。チャリの人たちは慌てて逃げ帰っていた。これだから徒歩は良いんだよな。水牛車がいた。なんて顔してんだよ…。雨の中お疲れさん。ようやく水分を補給できた。紫芋のパフェ、うんめぇ。

なごみの塔

ここ竹富島で一番高いところ。こうして俯瞰すると本当に集落しかない。島の憩いの場、たきどぅんという駄菓子屋。黒糖味のアイスを購入。

結局、徒歩でも3時間程度で竹富島の観光スポットを全て制覇することができた。ちなみに島の右半分はリゾート施設となっているため、宿泊者以外は立ち入ることができない。ばいばい竹富島、晴れた時にでもまた来たいね。石垣島に戻ってきた後は、島料理の居酒屋で飯。写真だとそうでもないが、一人で食べるには多すぎる量のゴーヤチャンプルーと島海苔の天ぷら。歩き回ったおかげで酒も進む。石垣牛の握り。沖縄はどれも料理が旨すぎる、こういうのでええ。

 

竹富島は飲食店が微塵もなかったのに対し、石垣島は普通に都会なのが意外だった。そしてとりあえず明日以降、最低でも天候が雲りになってくれるのを祈りながらビジホで就寝。

次回の与那国島編に続きます。

 

高知県で日本の夜明けを見てきた話

こんにちは

ヒレカツです。高知県に行ってきました。金欠とアホみたいな暑さのせいもあって、旅に出るのは7月の蔵王温泉ぶり。いい加減身体が『旅情』を欲している。

 

一日目

早朝の羽田空港発のANA便に乗る。高知空港到着間際に、機内から室戸岬がくっきり見えていた。高知空港には15分程遅れて着いたが、すぐに乗り継ぎのバスが出ていた。30分程で高知駅に到着。駅前に銅像があった。幕末に活躍した"土佐の三志士"、中岡慎太郎坂本龍馬武市半平太。なかなか画になるな。

鳥心

まずは早めのランチ。鳥心という、市内で有名なチキン南蛮店に向かうため路線バスに乗る。しかし20分以上待ってもバスが来る気配がない。嫌な予感がしたが、旅行の2週前に路線が廃止になったという。幸先が悪いなぁ…。後々の行程に影響するのが目に見えていたので、行きだけはやむを得ずタクシーを使うことに。店の写真をすっかり撮り忘れていたが、40分程の待ちで入店できた。大半が家族連れなので、カウンター席ならすぐに座れる。

そしてこれが一番人気のチキン南蛮セット。いざ出されるとネットの写真で見るより3倍は大きかった。チキン南蛮にしては珍しくオーロラソースがかかっているが、これがまた合うこと。適当な定食屋で食べるそれとは訳が違い食べ応えがある。ライスは大盛にすることもできたが、普通盛りで十分だった。ご馳走さん。

kochi-torishin.jp

意外と時間があるので、帰りは高知駅まで歩いて向かうことにした。3キロもないのでいい運動ぜよ。

坂本龍馬記念館

午後からは桂浜方面に向かう。坂本龍馬記念館は終点桂浜の一駅前。坂本龍馬の生い立ちや、幕末期の偉人についての解説や展示がされていた。屋上は展望デッキとなっている。一面に広がる土佐湾、これを『雅』と呼ばずして何と呼ぶか。龍馬記念館から桂浜までは歩ける距離なので、本日2度目のウォーキング開始。一気に下っていく。

桂浜

龍馬記念館から10分程歩き桂浜到着。龍馬が最も愛した場所と言われており、海風が気持ち良い。
龍王岬という眺望。海津見(わたつみ)神社がいい味を出している。見事な一本松。わびさびだなぁ。

市街地

桂浜からは帰りのバスに乗りはりまや橋で下車。ネット上ではがっかり観光地なんて言われているはりまや橋。確かにメインストリートの横にポツンと佇んでいるが、ものは考えようである。この一帯だけ落ち着いた雰囲気があるので、これはこれでアリ。ベンチもあるのでゆったり休憩できる。帯屋町商店街。ここにたくさんの飲食店や土産屋等が入っている。時間さえあればゆっくり見て回りたかったな。

kochi.mypl.net

特急あしずり。本日初めての電車に乗る。乗客は20人もいなかったと思う。高知空港利用者には市バスの一日乗車券か、鉄道の一部区間の乗り放題きっぷを無料で貰えるキャンペーンがあった。特急料金もタダになるのでこれは嬉しいサービス。川は良い。しかし進むにつれて徐々に山間部に入っていく。電波もほとんどつながらない。四万十市に位置する中村駅に到着。特急なのに所要時間は90分、遠かった。まだ19時なのに、開いてる店は少なく辺りは真っ暗。さっそく晩御飯を食う。高知と言えばやっぱりこれ、カツオのたたき。信じられない旨さ。みょうがとポン酢がいいアクセントとなっている。じゃこカツ。酒は高知県馬路村名物の柚子サワーとぶしゅかんサワーを頼んだ。柑橘系の酸味とたたきのポン酢がとてもマッチしている。そこそこ豪遊してしまったが幸せだったのでOKです。www.sunriver-shimanto.com

一日目の宿。いわゆるビジホだが、設備が充実している。勿論大浴場とサウナもあり、完全に整うことができた。

二日目

二日目は10時から活動開始。路線バスに乗り、四国最南端に位置する足摺岬まで向かう。自分以外には地元のお爺ちゃんとお遍路さんがいた。市街地を抜けるとすぐに見えてきた四万十川沈下橋もいつか行ってみたいな…

そして気づいたら爆睡していた。何やらハンバーガーの匂いが充満していると思ったら、まさかのお遍路さんがマクドナルドの袋をガサガサしていて思わず変な声を上げてしまった。そういうのは食べていいんすかね。四万十市を抜けると土佐清水市という地域だが、ここは2人に1人が高齢者の限界集落らしい。"市"レベルでこれなのか。確かに外を歩いているのは皆じっちゃんばっちゃんだった。そして「こんな道、路線バスが通っていいのか?」というような山道をひたすら進んでいく。反対側は崖だし対向車が来たら詰むんじゃないかな…。内心ソワソワだった。

足摺岬

中村駅から二時間くらいかかった。ようやく足摺岬のバスターミナルに到着。それじゃあまずは………歩きますか。

岬までは1キロちょいしか離れていない。激坂だけど余裕じゃけえ。途中足湯があったが一旦素通り。今日の天気は曇り→雨らしいので先に岬まで行っておくことに。見えてきた。

岬の駐車場の手前には四国八十八カ所の一つ、38番目の札所である金剛福寺がある。記念にお参りしたが、やはりそれなりにお遍路さんがいた。腹が空いてきたのでまずは土産屋と併設している食事処でランチ。またまたかつおのたたきを食べる。旅先ではその地の名物を食べる、それがええ。ヤシの木が生えていていかにも南国と言った感じ。物凄い突風が吹いているが湿度は高め、蒸し暑い。ここが四国の最南端、足摺岬か…。絶景すぎて思わず呆然としていた。ちなみにこの景色は『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』というガイドブックで二つ星を獲得している。

あいにくの曇りでこの見晴らし、晴れていたらどうなっていたのやら。少し離れた位置からも岬と展望台を見渡せる。けど自分はさっきの眺望の方が好きかな。

白山洞門

景色を堪能した後は来た道を引き返しながら、回収していないスポットを回る。先ほど鳥居があった辺りに急な階段があり、そこから浜辺に通じる道がある。これが白山洞門と呼ばれる、波で侵蝕された地形。ハートに見えることから恋愛成就のパワースポットと言われているとか。

万次郎足湯

階段を下るということは、また上らなければいけないということ。ひいこら言いつつ大通りまで来ると、足湯の手前に出てきた。温かい/冷たい足湯があった。さっきの白山洞門が見下ろせる。こんな優雅な足湯は他にないで。温泉むすめというキャラクターのパネルがあった。かわいい。そして今日の宿、民宿田村さん。一泊6500円で二食付きという破格の安さ。さらに高知県一おもてなしがある宿として表彰もされている。当然民宿内にも風呂はあるが、どうせなら提携しているホテルの日帰り温泉に入ってきなということで、わざわざ送迎してもらった。The Mana Villageというそこそこお高いホテル。変に緊張していたが、温泉に浸かった途端に何もかもすっ飛んだ。最高の湯加減で、何より露天風呂の景色が圧巻だった。

じゃらんより引用

そのまんまこの景色。入浴と瞑想を同時にできる貴重なホテルぜよ。再度民宿まで送迎してもらった後は夕食。あたたかい家庭料理。実家のような優しさがある。選ばれる理由、こういうところなんだろうなぁ。ちなみに一番近いコンビニで12キロ(市丸ギン)(市丸ギン?)も離れている。飲食店も夕方で全て閉まってしまうので、もし素泊まりの場合は食料調達が必須である。

三日目

最終日は7時のバスで帰るため、6時半に早めの朝食。こんな早朝に本当にありがたい。さらに帰り道に小腹が空いたら食べてねってことで、まさかのおにぎりまで作っていただいた。改めて人の優しさを感じる日になった。お世話になりました。チェックアウト後は路線バスに乗り、2時間かけて中村駅まで戻る。相変わらず狭い山道を走っていく。

先日宿の女将さんから話を聞いたが、路線バスが走っているこの道は旧道だということだった。海岸沿いには整備された道があるが、地域住民の輸送の観点からずっとこの山道を走り続けているそうだ。途中から乗ってくる客はほぼ皆無だったが…。陽も出てきた。中村駅到着後は特急で高知駅まで戻る。ちなみに電車の待ち時間が10分程度しかなかったため、バスが遅れてたら帰れなかったんだよな…高知駅到着後、旅の〆はやはりチキン南蛮で。相変わらずオーロラソースの酸味が効く。。。また食べに来て―。

総括

旅程を立てていた当初は室戸岬の訪問も考えていた(今思えば到底不可能)ので、高知県のデカさを改めて痛感した。想像以上に横に長いんすよね。

そして今回は景色・温泉・食事と三拍子そろった最高の旅行となった。幸いなことに雨に降られなかったのも久々な気がする。民宿の方々にも本当に良くしてもらい感謝の限りです。

現時点で高知旅行編、間違いなく今年一じゃないかな。

名湯蔵王温泉をのんびり観光した話

こんにちは

ヒレカツです。梅雨が明けいよいよ暑さ到来といったところ、避暑地の一つである山形県蔵王温泉に行くことにした。

 

蔵王温泉

東京から山形新幹線山形駅まで向かい、そこから40分程で到着。バスターミナルの目の前から温泉街が広がり、硫黄の香りが漂っている。200円で入れる共同浴場や老舗温泉旅館が立ち並ぶ温泉街。ここ蔵王温泉は1900年もの歴史がある温泉地、冬はスキーで有名である。レトロな看板からも風情を感じる。側溝から普通に温泉が沸いている。今日の宿、吉田屋旅館。このこけしは全て旅館の主人が集めたものだという。だいぶ味のある館内だったが、江戸時代から続いていることに驚いた。ここまで”旅情”、”営み”、”一興”を感じることのできる旅館があっただろうか。いやない。宿の目の前には酢川温泉神社があり、鳥居は立派なたたずまい。ひいこら言いつつどうにか階段を上がり切ると薬師神社という小さな神社があった。

蔵王ロープウェイ

蔵王温泉街から徒歩5分程度の位置にあるロープウェイ乗り場。どんよりした天気だが、とりあえず登ってみる。山頂の兜山駅からすぐのところにある兜山展望台。標高が上がると雲で何も見えず。(またか……)

ドッコ沼

山頂からリフトを下るとトレッキングコースとなっている。時間があまりないため、ドッコ沼だけ行くことにした。標高は1300メートルくらい。チングルマという高山植物が大量に咲いている。信じられないほど水が透き通っており、触るとキンキンに冷たい。1時間近く”瞑想”をした。他に誰もいなかったのが不思議なくらい。苔は神秘的で良い。

蔵王温泉大浴場

再び温泉街に戻って来た。これから蔵王温泉一の露天風呂に浸かりに行く。もちろん徒歩で。激坂を歩いていく。まだまだ激坂を歩いていく。温泉街から1キロ程度しか離れていないが、坂がかなりしんどい。ここは明らかに車で行くべきだ。山梨県笛吹川フルーツ公園からほったらかし温泉までウォーキングした時の道のりと似てる気がする。ようやく蔵王温泉大露天風呂に到着。下っていくと見えてきた。しかし営業時間ギリギリで到着したため、30分くらいしか浸かれなかった。

ジョルダンより引用

露天風呂はこんな感じ。熱い湯とぬるま湯の2種類があった。硫黄の匂いがすごい。箱根や登別温泉よりもずっと刺激臭がする。雪が降る中浸かったらなお気持ちよさそう。www.jupeer-zao.com

宿に戻り夕食。事前に芋煮、ジンギスカン、豚しゃぶから選ぶことができる。個人的にどうもジンギスカンは得意でないため無難に豚しゃぶで。刺身もついていた。米も3杯食べ、無事フードファイト突入。

共同浴場

蔵王温泉の楽しみ方は夜が本番。ひと気もまばらになり、三ヵ所に設置されている共同浴場に入ることにした。近隣の旅館に宿泊していると無料で入れるのが嬉しい。川原湯共同浴場だけ貸し切りで浸かることができた。しかし湯船がとんでもなく熱い。調べたところ、50度はあるという。半身浴ですら普通に火傷するって。旅館のほのかな灯りが乙なモノだ。就寝。翌日、丁寧な朝食。天晴れ—――――。旅館の温泉もかなり年季の入った造りだった。勿論源泉かけ流し。しかし湯船はやはり熱すぎて浸かれず。もう実家の風景だろ…

二日目は宮城県川崎町にある、御釜と呼ばれる蔵王連峰に囲まれた湖を見に行くことにした。見える確率は30%くらいらしい。しかも梅雨前線が復活したとかでここ最近は悪天候が続いている。実は旅行の前々からライブカメラ御釜の様子を調べていたが、当日の朝も霧で何も見えないという惨状。毎度毎度運がねぇ…。蔵王温泉からバスでヘアピンカーブを幾度となく進み、蔵王刈田山頂に到着。蔵王温泉は晴天だったが、さらに標高が上がると悪天候になった。さすがに半ば諦めていたが…何と、綺麗に見えていた。やっぱりワシは”もってる”男(待宮栄吉)、能登の二の舞にはさせない。さらに近づけるようなので、歩いてみる。天気がコロコロ変わり、冷気が涼しい。展望台の側にある刈田領神社。刈田山の噴火を鎮静させることに尽力を尽くしたとされている、伊達崇高の墓。ドッコ沼でもいたが、蔵王刈田山頂にはトンボが大量に飛んでいた。こんな高い場所で生きていけるものなんですかね。晴れると御釜の映り方も変わってくる。来れて本当に良かった。謎のお堀。まさかの避難小屋だった。快晴で眺める眺望が最高。街並みが良く見渡せる。

バスは1日1本しか走っていないため2時間の滞在で引き返したが、十分満喫することができた。〆は山形駅近くのビルにあるかかしという焼き肉屋。ランチ営業だったので山形牛のカルビ丼を食べる。柔らかく一口でやみつきになる旨さ、米が無限に進む。試作中だと言うデザートもサービスしていただいた。ご馳走様。

www.kakashi.tv


総括

今回の蔵王温泉観光について、全国的な悪天候でどうなることかと思ったが、終わってみれば間違いなく今年一天気に恵まれた旅行となった。味のある温泉街、美味しい料理、豊かな自然の三拍子が揃っておりまさに理想的な旅行の完成系とも言える。ただしめちゃくちゃ硫黄臭くなるのでそこだけが難点かと。

最後に、夏男山寺宏一のこの言葉を借りてお開きとします。

 

 

この夏、蔵王がアツい!!

川治温泉で『瞑想』した話

こんにちは

サビ残60時間の男ことヒレカツです。

(6月現時点で)栃木県ではワクチンを3回摂取した関東県民なら、ホテル代が最大5000円引きになるクーポンを発行している。これを機に前々から気になっていた川治温泉に行くことにした。新宿駅から湘南新宿ライン栗橋駅栗橋駅から東武日光線新藤原駅野岩鉄道川治湯元駅といった鈍行ルートで移動した。所要時間はトータルで4時間程。やはり途中の鬼怒川温泉駅で乗客の8割は下車していた。川治温泉駅ではなく川治湯元駅が実質温泉の最寄り駅である。辺り一面山々に囲まれている。標高があるせいか、明らかに涼しい。オタク駅長☞駅の小さなロータリーには旅館の車がひっきりなしに行き来していた。温泉街まで700メートルしか離れていないらしいので、もちろん歩いて行く。意外だったのが、自分以外にそこそこ(と言っても片手で数えられる程度だが)観光客がいたこと。鬼怒川温泉から10キロ程しか離れていないため、穴場として人気がありそう。大通りに出ると温泉の看板が出てきた。昭和風味のあるレトロな配色が乙である。travel.rakuten.co.jp道なりに進むとすぐに見えてきた本日の宿、坂聖・日光。まるで吉原のソープランドのような部屋(行ったことはないので妄想)で思わずたじろいでしまった。炬燵もあるので冬に来ても良さそう。県民割クーポンを使用し二食付きで11000円。安すぎるくらい。GoToぶりに見た地域限定クーポン。トータルで7000円もお得に旅行ができて本当にええんか…?立地が山奥なので虫がいるもある程度予想していたが、説明書きがあるのは笑った。

一息ついたので、街並みを散策してみる。メインの温泉街は川沿いにあるため坂を下る足湯とは…。昔は地元住民がもっと住んでいたのだろうが、現状は廃墟が目立つ。弄るようになでなでしておいた。この近辺だと唯一の飲食店。恒例の臨時休業と思いきや普通に営業していた。

コンビニは鬼怒川温泉まで戻らないと一軒もない。一応小さな個人商店があり助かった。地域クーポン券を使い、ここで酒とつまみを購入しておいた。自然と同化した旅館群に旅情を感じる。川治温泉街の規模はそこまで大きくなく、30分足らずで見尽くしてしまった。逆にこのくらいコンパクトな温泉街の方がゆったり過ごせて良い。何も考えずにボーっと川を見ているだけで、雑念やら仕事でのストレスが吹っ飛んでいった気がする。

宿に戻った後は早速温泉に浸かる。完全に貸し切り状態だったので助かる。内湯は相当熱めだったが、露天風呂は風がひんやりして涼しいので無限に行ったり来たりしていた。ここは実質サウナ。飲み放題の麦茶もあった、ありがたい。丁寧すぎる夕食。日光の特産物湯葉も食せたので、今旅行でのご当地グルメ問題も文句なし。久しぶりに満足のいく食事ができた。(貧困男性)地域クーポン券を使い個人商店で購入した総菜。 手作り感溢れる料理に家庭の味を感じる。なぜか無印ラブライブを視聴したい気分になり、見終わった後は泥のように眠った。日付が変わり、中庭の庭園を見ながら食べるヘルシーな朝食。good。これがいわゆる『Japanese WabiSabi』というヤツだろう。電車の本数が少ないため、名残惜しいがチェックアウト後はさっさと駅に向かう。川治温泉の宿泊者と思われる人が10人近くいた。寂れているけどやはり人気があるんだな。昨日はまさかのロングシート車両で外の景色を見れなかったが、今回は当たりを引いた。車窓から眺める鬼怒川温泉の廃墟と高層マンション。よく映像で見るバブル期のそれとは打って変わり廃れてしまっていた。これがまた一興なのだが。特急乗換駅の下今市駅で駅弁を購入する。おばちゃんに勧められた鶏めしで〆るとするか。新宿駅でたまに見かけるスペーシアの車両。初めて乗車する。炊き込みのそぼろ飯と鶏肉の駅弁。種類の多い煮物が良い感じに酒のつまみとなった。

さて今回の川治温泉についてだが、正直それまでは鬼怒川温泉の二番煎じといった印象を持っていた。実際観光客の割合は鬼怒川温泉と比べると9:1くらい。さすがに雲泥の差である。しかし、実際は川治温泉だけでも立派な温泉郷を形成していた。むしろ静かに温泉街を満喫したい自分としては、最高の瞑想スポットだった。

今回はあえて訪問しなかった龍王峡という観光地があるが、ここは紅葉の季節になったら行こうと思う。

つまり川治温泉はリピート確定です。

能登半島旅行~上振れvs下振れ~

こんにちは

ヒレカツです。ゴールデンウィーク最初の三連休で能登半島に行ってきました。去年から既に航空券と宿を予約していたので当日の天気などは完全に運。果たして吉と出るか凶と出るか…羽田空港からのフライトで能登空港に到着。所要時間はたったの50分。

 

一日目

道の駅輪島

能登観光の拠点である道の駅輪島に到着した。実は輪島は2001年まで鉄道路線が通っていた地域。隣駅がシベリアというのは、かつてのイタズラ書きを駅員が起用したそうで、遊び心があっておもしろい。雨も空港に着いた時よりもかなり強くなっていたので、道の駅の全貌は後日撮ることにした。道の駅にはゴーゴーカレーが併設されていて爆笑した。しかしここは一応石川県。金沢カレー発祥地なので何ら不思議なことではない。だが旅先でチェーン店で食事をするのはさすがに違う。能登のご当地料理を食べることにした。駅から1キロくらい歩いたところにあるやぶ新橋という海鮮料理店。フグ丼を注文した。これに醤油をまぶしていただく。程よい弾力があり食べ応えがある。これで2000円なら安い方なのでは。yabu-soba.net

昼食を終え満足気な表情で外に出るともはや嵐。傘も一瞬で折れ曲がった。これから白米千枚田まで路線バスで行く予定だが、文字通りこれからの雲行きが怪しくなってきた。

白米千枚田

さすがに笑えない。一応道の駅も併設されているが、自分以外に誰もいなかった。一瞬でも油断しようものならスマホも吹き飛ばされそうな突風。泣きながら10分後に来る輪島行きのバスに乗車することにした。

簡素な待合室があり助かったと思いきや、風が強すぎて普通に雨が降り込んでくる。本当に散々な目に遭った。フグ丼を食べてから3時間程度しか経過していないが、早すぎる夕食をゴーゴーカレーで。能登空港を利用した客は、搭乗券を提示すれば無料でチキンカツかエビフライのトッピングをサービスしてもらえる。せっかくの旅先のご飯をチェーン店で?うるさいよ。

そして特にすることも尽きたので観光案内所に行き、念のため明日の行程がうまくいくか確認することにしたのだが…驚愕の事実が発覚する。曽々木口から右上の狼煙というところまで路線バスがあったのだが、何とこの4月に廃止されたという案内を受けた。ここには路線図の右上、禄剛崎灯台という能登半島最果ての名所がある。しかしマイカー以外で来ることは恐らく想定されていないだろう。当然地域住民のバス利用者も微々たるものだと思われる。バスが廃止されたのは当然の結果か。

ちなみに後日はその灯台近くにある旅館を予約していたが、大真面目に行く手段がなくなってしまった。よって直ちにキャンセル。能登旅行、早くも終了です。

寒い。宿までは800メートルくらいしか離れていないが、完全に心が折れてタクシーを使った。一応タクシー運転手にも聞いてみたが、やはり輪島から先は人口が少なくバス利用者はほぼ皆無ということだった。ゴリゴリの訛りでよくわからなかったが、「レンタカーがお勧めだよ~」的なことを言っていた。やめてくれ運転手、その言葉は俺に効く。結局16時くらいからひたすら宿の天井を眺めふて寝をしていた。本当に何のために遥々ここまで来たのだろうか。

しかし後日の天気予報を見たところ丸一日晴れの予報、さらに宿も少し離れたエリアである和倉温泉で奇跡的に予約をとることができた。まだギリギリ舞えるか…雨風もだいぶ収まってきていたので、とりあえず新しい傘と酒を買いにコンビニまで行く。しかし向かったピンポイントのコンビニで価格更新だかのためアルコール類は日付けが変わるまで購入できないとのことだった。今日の度重なる下振れを酒で洗い流すことすらできないとは。。。ソウルジェム、もう完全に濁り切ってますよ。

二日目

昨日の嵐がまるで嘘だったかのような快晴だった。ここから巻き返していくぞ。

輪島朝市

ここ輪島の朝市は千葉県勝浦市岐阜県高山市と並ぶ日本三大朝市の一つとして知られている。営業して間もないのに多くの観光客と地元住民で賑わっていた。港町特有の活気があって尚良い。どんな店があるのかある程度事前に調べておいたので、早速お目当ての能登牛寿司と輪島のソウルフード「かかし」を購入。「かかし」はうずらの卵、ウインナー、フランクフルトを組み合わせ、その名の通り案山子のような形をしている。いつだかオタクが言っていた『川は営みがあって良い』とかいう5秒で考えたようなセリフ、ようやくわかった気がした。確かに川は良い。初めて食べた、えがら饅頭という和菓子。これまた輪島の名物であり、饅頭をもち米でまぶして作られている。ホカホカの作り立てなのがありがたい。

iijikanazawa.com

他にも輪島塗りの箸や陶磁器などを出品している店から「安くするよ~」と言われたが、こういうのは一度購入してしまうとキリがなく、断った店にも悪いので買うなら食べ歩き可能なものに限る。

しかしこのような朝市でも出店者間でのいわゆる”格差”が生じているのを感じた。たくさんの暖簾があり、祭りの屋台のような備えがある出店者に対し、新聞の上に採れたてのキャベツを5、6つだけ置き、端っこの方で細々と売っている方もいた。田舎社会の宿命とも思えて正直生々しかった。asaichi.info

ゆべしという、四国や東北地方が原産の柚子風味の和菓子。それをジェラートの中にぶち込んだアイスを食べる。若干クルミのような味もした。歩き回り火照った身体を冷やしてくれた。

白米千枚田

輪島駅に戻った後はバスで再び白米千枚田にやって来た。さすがに今度は大勢の観光客がいる。日本を代表する棚田である。一つ一つの面積が小さいため、農作業は全て手作業でされているという。カエル・海・風の音が心地良い。まさに農業国日本の原風景と言えるだろう。

…と思いきやすぐにトラクターのようなものを見つけさすがに転げ落ちそうになった。海の奥の方には謎の離島のようなものが見える。調べたところ七ツ島という無人島だった。さらにその北には舳倉島という島もある。住民のほとんどが漁師や海女の定期移住者らしいが、それでもシーズンになると人口は100人以上になるという。ようやく今回の旅行でまともな観光ができた。ちなみに田んぼを一口2万円で購入することができ、至る所に購入者の名前が刻まれていた。一口オーナー制があるということは、一口の田んぼを所有できるということです。(進次郎)小腹が空いてきたので塩むすびと再度「かかし」を購入。塩むすびはここの棚田で作られた新米を使用しているそう。明らかにコメの質が他とは違った。

千枚田を存分に堪能してからは輪島まで戻り、バスを乗り継いでのと鉄道穴水駅に向かう。ちなみにバスは能登空港経由にもかかわらず、乗客は自分しかいなかった。のと鉄道穴水駅。これに乗車し七尾・金沢方面に南下していく。ずいぶんと年季の入った列車もいたが…さすがに既に現役を引退したものだそう。

西岸駅

今回の旅行で一番楽しみにしていたこの西岸駅で途中下車する。花咲くいろはの聖地であり、個人的に大ファンであるnano.RIPEが楽曲『面影ワープ』の撮影に使用した場所でもある。待合室はいろは関連のポスターやグッズで溢れかえっていた。これだよこれ。ぼんぼり祭り、いつか必ず行きたいど……駅前はすぐに道路があり、ここだけ見ると簡素な田舎の一駅といった具合。駅名看板の錆まで表現しているのがこだわりを感じる。春先に訪問すれば桜が満開で綺麗だろうな…。ともあれ二日目の観光は最高の上振れを引くことができた。西岸駅からさらに南下し、どうにか宿を確保した和倉温泉駅に到着。ここも石川県の中では一大観光地のはずだが、夕暮れ時のせいかほとんど人がいない。駅の目の前にある素泊まり6000円のビジホ。なぜかGoogleでのレビューがすこぶる低かったが、駅の目の前にある上に和室で旅館気分を(無理やり)味わえるので申し分ないだろう。大浴場などは特になかったが、後日日帰り温泉に行く予定なので問題なし。初日のキチゲも全て発散しておいた。

三日目

和倉温泉

残念ながら最終日も下振れを引いた。またしても豪雨である。おまけに和倉温泉駅にはコインロッカーがなく、併設されている観光協会ではなぜか自分だけキャリーケースの預かりを拒否された(本当にどうして?)ため、完全に両手が塞がった状態での散策である。そもそも雨が降った時点でエアグルーヴのやる気は絶不調だったのだが。和倉温泉総湯。ここの日帰り入浴を利用することにした。入浴料だけなら460円と非常にお手頃価格。サウナは勿論、立ち湯もあった。露天風呂は大雨のためか誰も入ろうとしていなかったので、ほぼ貸し切りで浸かることができた。雨に打たれながらの温泉もまた一興だろう。温泉とサウナで整ったあとのこれが結局一番ウマい。www.wakura.co.jp

最後に能登ミルクという和倉温泉では知名度があるらしいアイスクリーム屋に立ち寄ってみた。やはりミルク味が鉄板だったが、逆張ってストロベリーを購入。土砂降りの外を眺めながら食べるアイス、乙なモノだ。

列車と接続バスの本数が少ないため早めに空港の最寄駅穴水駅まで戻ることにした。昨日は疲れすぎて全然見ていなかったが、田園風景と七尾湾を一望できる。のと鉄道の車窓風景は見応えがある。今回はすんでのところで予約できなかったが、里山里海号という観光列車も運行されている。絶景スポットでの停車や食事つきプランもあるので、次に来たときは是非とも乗ってみたい。

穴水駅

そうこうしているうちに穴水駅まで戻って来た。あとは空港行きのバスに乗車するだけだが、発車まで1時間以上待ち時間があるため駅を散策することに。ちなみに目の前に止まっているのが例の観光列車である。昨日も止まっていた味のある車両。そして何と、最後の最後で花咲くいろはとのコラボラッピング車両の御目見えである。これで今日の下振れはギリギリ巻き返せたか…?年季の入った車両の中には番宣パネルもあった。古ぼけた車内には座席やテーブルが綺麗に残っており今にも動き出しそうな雰囲気。なぜかウマ娘の番組が放送されていた。駅付近の散策も終えたので、テイオーが有馬を獲る際の映像を無限に見ていた。そして空港ではさらに2時間待ち。もはや最終日の観光は90分、トータル待ち時間は3時間半以上という有り様。辛い。

さらに追い打ちをかけるかのように、気流の乱れにより出発が遅れる旨のアナウンスがされた。結局定刻通りのフライトだったが、さすがにこれは…

総括

最後に今回の旅行の”上振れ”と”下振れ”の再確認をしていきたい。

 

【上振れ】

・贅沢にフグ丼を食す

・輪島朝市で絶品グルメの食べ歩き

・二日目晴天の白米千枚田と西岸駅

・三日目いろはラッピングの車両と偶然遭遇

 

【下振れ】

・一日目の土砂降り

・傘が破損

・路線バス廃止による旅程の大幅な変更

・半ば無理やりなゴーゴーカレーでの夕食

・一日目に酒を購入できず

・手荷物預かりの拒否

・三日目の土砂降り

 

…うーん。明らかに今回は下振れが目立つ旅行となった。和倉温泉に関しても雨でほぼ散策できなかったので、正直消化不良である。金沢から直通の特急が出ており一本で行けるので、いつかリベンジといきたい。高岡駅や氷見からもバスが出ているので比較的アクセスは容易だと思う。問題は路線バス等では今後どうやってもたどり着けない禄剛崎だが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

免許を再取得したらレンタカーを借りて行ってみたいです。

 

18きっぷで飯田線沿線をほのぼの観光した話

こんにちは

ヒレカツです。この時期毎年恒例の18きっぷで長野県まで旅行に行くことにしました。f:id:pokibasea:20220327105824j:plain始発電車から行動するつもりだったが、まさかの寝坊で2時間程時間をロスしてしまった。ただそこまで旅程に問題ないと思い強行。中央本線で立川→高尾→甲府と乗り継ぎ、まずは長野県にある岡谷駅に向かう。

 

一日目f:id:pokibasea:20220327105835j:plain

岡谷駅着。ここから中央本線ともう一つ路線が分岐しており、愛知県の豊橋駅までを結ぶ長大路線がある。それが飯田線である。中には一本で豊橋駅まで走る電車もあり、所要時間は7時間近くもかかるが。気が遠くなりそう。 即座にクロスシートを確保。旅情だな。

天竜峡駅f:id:pokibasea:20220327110239j:plain

岡谷駅からノンストップで到達。ここまで3時間以上かかった。腹が減りすぎてもはや感覚が何もない状態。f:id:pokibasea:20220327105946j:plain天竜峡駅からすぐのところにある橋から眺める景色。有名な景勝地天龍峡である。f:id:pokibasea:20220327105934j:plain散策路を歩いてみた。f:id:pokibasea:20220327105955j:plainf:id:pokibasea:20220327110106j:plainf:id:pokibasea:20220327110004j:plainf:id:pokibasea:20220327110023j:plainf:id:pokibasea:20220327110042j:plainまるで廃墟のようだが普通に営業している。この寂れ具合がたまらない。駅ではかなりの人が降りていたようだが、実際自分以外に観光客は2、3人しかいなかった。f:id:pokibasea:20220327110114j:plainf:id:pokibasea:20220327110123j:plain地味にこの足湯を期待していたのだが……いつものこれ。f:id:pokibasea:20220327110135j:plainピントブレブレの黒猫。f:id:pokibasea:20220327110143j:plainf:id:pokibasea:20220327110153j:plainf:id:pokibasea:20220327110220j:plainこの橋は想像以上に揺れて怖かった。鐘もあったので打ち鳴らしておいた。遮蔽物が何もないため無限に音がこだまする。f:id:pokibasea:20220327110212j:plainf:id:pokibasea:20220327110230j:plain吊り橋の上から。ここまでの道のりは整備されていて歩きやすかった。この近辺には温泉もあるが、宿が取れなかったので泣く泣く退散。今日の宿泊地まで向かう。

飯田駅

f:id:pokibasea:20220327110256j:plain天竜峡駅から岡谷方面の電車に再度乗り、飯田駅に来た。長野県南部エリアで一番の都会である。この日は駅近のホテル泊。f:id:pokibasea:20220327110322j:plainf:id:pokibasea:20220327110246j:plainすぐこういうものに反応してしまう。飯田市の番宣キャラクターか何かなんですかね。f:id:pokibasea:20220327105858j:plainf:id:pokibasea:20220327105905j:plainそしてこの日のホテルだが、老舗旅館を改装して作られた、完全無人フロントという珍しいホテルだった。ちなみに飯田市で初めて無人フロントを導入したらしい。値段は素泊まり5000円とリーズナブルである。f:id:pokibasea:20220327105925j:plainf:id:pokibasea:20220327105917j:plain晩飯は駒ケ根市の名物、ソースカツ丼飯田駅近くで検索したところ真っ先にここ満津田食堂という和食屋が出てきたため来店。白米の上にはキャベツ、さらに溢れんばかりのカツが特徴的だ。そしてソースも普通のそれとは違い、どこか懐かしい味がした。駄菓子の…キャベツ太郎に近いような味。

朝から210円のサンドイッチ一つしか食べていなかったせいか物凄く美味しく感じた。山菜となめこの味噌汁も冷えた体に染みわたる。文句なしの100点。宿に戻った後は酒を注入し秒で就寝。

 

二日目

二日目はゆったり9時くらいから行動開始。豊橋方面の飯田線に乗り、再び天竜峡駅まで向かってからさらに乗り継いでいく。この日は秘境駅巡りということでトイレ、食料の調達だけは済ませておかなければならない。じゃがりことおにぎりを買っておいた。

小和田駅f:id:pokibasea:20220327110908j:plain

ついに来た。秘境駅ランキングで3位にランクインしている小和田駅。地味にここは浜松市である。f:id:pokibasea:20220327110916j:plainf:id:pokibasea:20220327110923j:plainf:id:pokibasea:20220327110401j:plainf:id:pokibasea:20220327110352j:plain国鉄臭の残る駅舎を前に、さすがに腕組みせざるを得ない(鉄道くん)。ともあれ山に囲まれたとんでもない立地にある駅である。ここから一番近くの集落まで出るには、山道を一時間以上歩かなければならない。次の電車までそこそこ時間の猶予があるため”魔境”を歩いてみることに。f:id:pokibasea:20220327110901j:plainf:id:pokibasea:20220327224407j:plain駅舎を出てすぐの光景がこれ。静岡県、長野県、愛知県と面しておりいかに異端な駅であるかがわかるだろう。f:id:pokibasea:20220327224359j:plainf:id:pokibasea:20220327224353j:plainf:id:pokibasea:20220327110845j:plain廃墟。当然人の気配もない。f:id:pokibasea:20220327110852j:plain小和田駅から一番近い塩沢集落。調べたところ、車やバイクでは到達できないことから、郵便配達はこの駅から歩いて届けていたらしい。配達員、致し方ないとは言え過酷な労働環境だ。f:id:pokibasea:20220327224416j:plainf:id:pokibasea:20220327110829j:plainf:id:pokibasea:20220327110821j:plain一応道は整備されているがこの辺りではクマが出没するらしい。あまり歩きすぎて電車に乗り遅れたら目も当てられないので、この辺りで引き返す。車が棄てられていた。どうやってここまで来たんだよ……f:id:pokibasea:20220327110335j:plain秘境駅あるあるの駅ノート。とんでもないものが挟まっていた。ここ小和田駅から伊豆半島の下田まで歩いた猛者がいるらしい。”本物”のウォーキング部だろ…。僕も頑張ります。f:id:pokibasea:20220327110342j:plain秘境駅にしては電車の本数が多い。次に乗るのは11時17分の天竜峡行き。これで隣の駅に向かう。

中井侍駅

f:id:pokibasea:20220327110412j:plainf:id:pokibasea:20220327110422j:plain秘境駅ランキング9位にランクインしている長野県最南端の駅。ここもなかなか強烈である。ホームの目の前は天竜川。他には何もない。f:id:pokibasea:20220327110432j:plainf:id:pokibasea:20220327110441j:plain駅の出口(笑)がこれ。本当に何のために存在しているのかがわからないが、徘徊していた地域住民らしき人に遭遇した。挨拶したら変な目で見られたが。しかしそれもそのはず、自分が近隣住民なら、こんなところに得体の知れないオタクがいたら恐怖でしかない。f:id:pokibasea:20220327110524j:plainf:id:pokibasea:20220327110453j:plainf:id:pokibasea:20220327110505j:plainやはりここにも謎の小屋があった。昔は誰か住んでいたのだろうか。この坂を上がるとぽつぽつと集落が見えてきた。f:id:pokibasea:20220327110513j:plainヘアピンカーブを何度も登り続け高台まで歩いてきた。山に囲まれた小さな集落が乙なモノ。こんな(と言ったら失礼だが)山奥にもちゃんと人々の”営み”があるんだな。当然誰とも会わなかった。この景色を一人で堪能できただけでここには来た甲斐があった。それと中井侍はお茶の産地として有名らしい。あちこち旅行していると地味にこういう知識が増えていくのが楽しい。

しかし調べたところここ天龍村には信号が一つもなく、全国で二番目に過疎化が進んでいる地域だということが分かった。とんでもない村に来てしまったとしみじみ実感。f:id:pokibasea:20220327110550j:plainf:id:pokibasea:20220327110542j:plain駅まで戻ってきた。さすがにあと一時間待ち時間があるのは退屈すぎる。またまた駅ノートがあったので覗いてみたが…とんでもない画伯がいて仰天。地域の方がいろいろコメントをしてくれていた。f:id:pokibasea:20220327110622j:plainずっと外を眺めていたら愛知県の奥三河地域にある湯谷温泉駅に停車していた。ここは鳳来峡と山々に囲まれた、知る人ぞ知る穴場の温泉地だろう。できることならここでもう一泊したかった。残りの18きっぷ期間で訪問しようか迷うところ。(行けなくなりました泣)

弁天島駅f:id:pokibasea:20220327110655j:plain

中井侍駅からトータル3時間ほど乗り通しようやく豊橋駅に到着。さすがに飽きてきたし、ケツが痛い。駅通りをぶらつこうと思ったが東海道線との乗り継ぎが良かったため立ち寄らず出発した。

豊橋駅を出るとすぐに静岡県に入る。ここらで有名なハンバーグ屋さわやかに行こうと思ったがそう上手くはいかなかった。駅近の店舗はどこも2時間待ちが確定していたため、急遽弁天島駅で下車。ここは駅から歩いてすぐのところに、まさにTrue Endを味わえるスポットがある。f:id:pokibasea:20220327110643j:plain弁天島海浜公園。ガヴドロとのコラボパネルがあった。へぇ~、こういうのとコラボしてるんだ~!!と知らん顔で素通りしたが結局一枚撮っておいた。f:id:pokibasea:20220327110739j:plainf:id:pokibasea:20220327110756j:plainゆるキャン△にも登場している。f:id:pokibasea:20220327110748j:plainf:id:pokibasea:20220327110730j:plainf:id:pokibasea:20220327110715j:plain二年前に来たときはどんよりした天気だったので、これは最後に良いものを見れた。弁天島、万歳。f:id:pokibasea:20220327110706j:plain最後は浜松駅で下車して鰻で〆。申し訳ないけど、自分の代で絶滅させなきゃならないので。美味かった。

そしてここからが18きっぷの地獄の区間、浜松~熱海までのロングシート区間である。静岡県と言えどもこの辺りは普通に都会。浜松から静岡までは最後の一駅区間しか座れなかった。静岡で一駅見逃し確実に座れる折り返し熱海行きの東海道線に乗車。熱海まで盛大に爆睡していた。そしてついに…f:id:pokibasea:20220401213916j:plainゴール。神尾観鈴も最期はこんな気持ちだったのだろう(違うだろ)。もう何度目のトライかわからないが、19時に浜松駅を出発しても余裕で帰宅できることに毎度驚かされる。

総括

f:id:pokibasea:20220401214719j:plain飯田線の路線図を改めて。小和田駅レベルの秘境に来たのは久しぶりだったが、やはり山は瞑想が捗る捗る。そして長野県が想像以上にデカすぎる。南部の地域では虫を食べる文化があるが、これだけ広ければ習慣も風習も十人十色といった具合か。むしろ別の県ととらえた方がいいかもしれない。

他にも飯田線には『駅名から長寿のご利益があるとされている千代駅』、『一日利用者数が1人未満の金野駅』、『崖の真下にある田本駅』、『吊り橋を渡らないと到達不可能な為栗(してぐり)駅』といった数多くの秘境駅が存在する。また行く機会があれば、今回行けなかった”魔境”を制覇することを目的とした旅程を組むのもアリだろう。

 

以上、ほのぼの旅行回でした。