ヒレの旅々

2021年以降の旅行の備忘録です

18きっぷで飯田線沿線をほのぼの観光した話

こんにちは

ヒレカツです。この時期毎年恒例の18きっぷで長野県まで旅行に行くことにしました。f:id:pokibasea:20220327105824j:plain始発電車から行動するつもりだったが、まさかの寝坊で2時間程時間をロスしてしまった。ただそこまで旅程に問題ないと思い強行。中央本線で立川→高尾→甲府と乗り継ぎ、まずは長野県にある岡谷駅に向かう。

 

一日目f:id:pokibasea:20220327105835j:plain

岡谷駅着。ここから中央本線ともう一つ路線が分岐しており、愛知県の豊橋駅までを結ぶ長大路線がある。それが飯田線である。中には一本で豊橋駅まで走る電車もあり、所要時間は7時間近くもかかるが。気が遠くなりそう。 即座にクロスシートを確保。旅情だな。

天竜峡駅f:id:pokibasea:20220327110239j:plain

岡谷駅からノンストップで到達。ここまで3時間以上かかった。腹が減りすぎてもはや感覚が何もない状態。f:id:pokibasea:20220327105946j:plain天竜峡駅からすぐのところにある橋から眺める景色。有名な景勝地天龍峡である。f:id:pokibasea:20220327105934j:plain散策路を歩いてみた。f:id:pokibasea:20220327105955j:plainf:id:pokibasea:20220327110106j:plainf:id:pokibasea:20220327110004j:plainf:id:pokibasea:20220327110023j:plainf:id:pokibasea:20220327110042j:plainまるで廃墟のようだが普通に営業している。この寂れ具合がたまらない。駅ではかなりの人が降りていたようだが、実際自分以外に観光客は2、3人しかいなかった。f:id:pokibasea:20220327110114j:plainf:id:pokibasea:20220327110123j:plain地味にこの足湯を期待していたのだが……いつものこれ。f:id:pokibasea:20220327110135j:plainピントブレブレの黒猫。f:id:pokibasea:20220327110143j:plainf:id:pokibasea:20220327110153j:plainf:id:pokibasea:20220327110220j:plainこの橋は想像以上に揺れて怖かった。鐘もあったので打ち鳴らしておいた。遮蔽物が何もないため無限に音がこだまする。f:id:pokibasea:20220327110212j:plainf:id:pokibasea:20220327110230j:plain吊り橋の上から。ここまでの道のりは整備されていて歩きやすかった。この近辺には温泉もあるが、宿が取れなかったので泣く泣く退散。今日の宿泊地まで向かう。

飯田駅

f:id:pokibasea:20220327110256j:plain天竜峡駅から岡谷方面の電車に再度乗り、飯田駅に来た。長野県南部エリアで一番の都会である。この日は駅近のホテル泊。f:id:pokibasea:20220327110322j:plainf:id:pokibasea:20220327110246j:plainすぐこういうものに反応してしまう。飯田市の番宣キャラクターか何かなんですかね。f:id:pokibasea:20220327105858j:plainf:id:pokibasea:20220327105905j:plainそしてこの日のホテルだが、老舗旅館を改装して作られた、完全無人フロントという珍しいホテルだった。ちなみに飯田市で初めて無人フロントを導入したらしい。値段は素泊まり5000円とリーズナブルである。f:id:pokibasea:20220327105925j:plainf:id:pokibasea:20220327105917j:plain晩飯は駒ケ根市の名物、ソースカツ丼飯田駅近くで検索したところ真っ先にここ満津田食堂という和食屋が出てきたため来店。白米の上にはキャベツ、さらに溢れんばかりのカツが特徴的だ。そしてソースも普通のそれとは違い、どこか懐かしい味がした。駄菓子の…キャベツ太郎に近いような味。

朝から210円のサンドイッチ一つしか食べていなかったせいか物凄く美味しく感じた。山菜となめこの味噌汁も冷えた体に染みわたる。文句なしの100点。宿に戻った後は酒を注入し秒で就寝。

 

二日目

二日目はゆったり9時くらいから行動開始。豊橋方面の飯田線に乗り、再び天竜峡駅まで向かってからさらに乗り継いでいく。この日は秘境駅巡りということでトイレ、食料の調達だけは済ませておかなければならない。じゃがりことおにぎりを買っておいた。

小和田駅f:id:pokibasea:20220327110908j:plain

ついに来た。秘境駅ランキングで3位にランクインしている小和田駅。地味にここは浜松市である。f:id:pokibasea:20220327110916j:plainf:id:pokibasea:20220327110923j:plainf:id:pokibasea:20220327110401j:plainf:id:pokibasea:20220327110352j:plain国鉄臭の残る駅舎を前に、さすがに腕組みせざるを得ない(鉄道くん)。ともあれ山に囲まれたとんでもない立地にある駅である。ここから一番近くの集落まで出るには、山道を一時間以上歩かなければならない。次の電車までそこそこ時間の猶予があるため”魔境”を歩いてみることに。f:id:pokibasea:20220327110901j:plainf:id:pokibasea:20220327224407j:plain駅舎を出てすぐの光景がこれ。静岡県、長野県、愛知県と面しておりいかに異端な駅であるかがわかるだろう。f:id:pokibasea:20220327224359j:plainf:id:pokibasea:20220327224353j:plainf:id:pokibasea:20220327110845j:plain廃墟。当然人の気配もない。f:id:pokibasea:20220327110852j:plain小和田駅から一番近い塩沢集落。調べたところ、車やバイクでは到達できないことから、郵便配達はこの駅から歩いて届けていたらしい。配達員、致し方ないとは言え過酷な労働環境だ。f:id:pokibasea:20220327224416j:plainf:id:pokibasea:20220327110829j:plainf:id:pokibasea:20220327110821j:plain一応道は整備されているがこの辺りではクマが出没するらしい。あまり歩きすぎて電車に乗り遅れたら目も当てられないので、この辺りで引き返す。車が棄てられていた。どうやってここまで来たんだよ……f:id:pokibasea:20220327110335j:plain秘境駅あるあるの駅ノート。とんでもないものが挟まっていた。ここ小和田駅から伊豆半島の下田まで歩いた猛者がいるらしい。”本物”のウォーキング部だろ…。僕も頑張ります。f:id:pokibasea:20220327110342j:plain秘境駅にしては電車の本数が多い。次に乗るのは11時17分の天竜峡行き。これで隣の駅に向かう。

中井侍駅

f:id:pokibasea:20220327110412j:plainf:id:pokibasea:20220327110422j:plain秘境駅ランキング9位にランクインしている長野県最南端の駅。ここもなかなか強烈である。ホームの目の前は天竜川。他には何もない。f:id:pokibasea:20220327110432j:plainf:id:pokibasea:20220327110441j:plain駅の出口(笑)がこれ。本当に何のために存在しているのかがわからないが、徘徊していた地域住民らしき人に遭遇した。挨拶したら変な目で見られたが。しかしそれもそのはず、自分が近隣住民なら、こんなところに得体の知れないオタクがいたら恐怖でしかない。f:id:pokibasea:20220327110524j:plainf:id:pokibasea:20220327110453j:plainf:id:pokibasea:20220327110505j:plainやはりここにも謎の小屋があった。昔は誰か住んでいたのだろうか。この坂を上がるとぽつぽつと集落が見えてきた。f:id:pokibasea:20220327110513j:plainヘアピンカーブを何度も登り続け高台まで歩いてきた。山に囲まれた小さな集落が乙なモノ。こんな(と言ったら失礼だが)山奥にもちゃんと人々の”営み”があるんだな。当然誰とも会わなかった。この景色を一人で堪能できただけでここには来た甲斐があった。それと中井侍はお茶の産地として有名らしい。あちこち旅行していると地味にこういう知識が増えていくのが楽しい。

しかし調べたところここ天龍村には信号が一つもなく、全国で二番目に過疎化が進んでいる地域だということが分かった。とんでもない村に来てしまったとしみじみ実感。f:id:pokibasea:20220327110550j:plainf:id:pokibasea:20220327110542j:plain駅まで戻ってきた。さすがにあと一時間待ち時間があるのは退屈すぎる。またまた駅ノートがあったので覗いてみたが…とんでもない画伯がいて仰天。地域の方がいろいろコメントをしてくれていた。f:id:pokibasea:20220327110622j:plainずっと外を眺めていたら愛知県の奥三河地域にある湯谷温泉駅に停車していた。ここは鳳来峡と山々に囲まれた、知る人ぞ知る穴場の温泉地だろう。できることならここでもう一泊したかった。残りの18きっぷ期間で訪問しようか迷うところ。(行けなくなりました泣)

弁天島駅f:id:pokibasea:20220327110655j:plain

中井侍駅からトータル3時間ほど乗り通しようやく豊橋駅に到着。さすがに飽きてきたし、ケツが痛い。駅通りをぶらつこうと思ったが東海道線との乗り継ぎが良かったため立ち寄らず出発した。

豊橋駅を出るとすぐに静岡県に入る。ここらで有名なハンバーグ屋さわやかに行こうと思ったがそう上手くはいかなかった。駅近の店舗はどこも2時間待ちが確定していたため、急遽弁天島駅で下車。ここは駅から歩いてすぐのところに、まさにTrue Endを味わえるスポットがある。f:id:pokibasea:20220327110643j:plain弁天島海浜公園。ガヴドロとのコラボパネルがあった。へぇ~、こういうのとコラボしてるんだ~!!と知らん顔で素通りしたが結局一枚撮っておいた。f:id:pokibasea:20220327110739j:plainf:id:pokibasea:20220327110756j:plainゆるキャン△にも登場している。f:id:pokibasea:20220327110748j:plainf:id:pokibasea:20220327110730j:plainf:id:pokibasea:20220327110715j:plain二年前に来たときはどんよりした天気だったので、これは最後に良いものを見れた。弁天島、万歳。f:id:pokibasea:20220327110706j:plain最後は浜松駅で下車して鰻で〆。申し訳ないけど、自分の代で絶滅させなきゃならないので。美味かった。

そしてここからが18きっぷの地獄の区間、浜松~熱海までのロングシート区間である。静岡県と言えどもこの辺りは普通に都会。浜松から静岡までは最後の一駅区間しか座れなかった。静岡で一駅見逃し確実に座れる折り返し熱海行きの東海道線に乗車。熱海まで盛大に爆睡していた。そしてついに…f:id:pokibasea:20220401213916j:plainゴール。神尾観鈴も最期はこんな気持ちだったのだろう(違うだろ)。もう何度目のトライかわからないが、19時に浜松駅を出発しても余裕で帰宅できることに毎度驚かされる。

総括

f:id:pokibasea:20220401214719j:plain飯田線の路線図を改めて。小和田駅レベルの秘境に来たのは久しぶりだったが、やはり山は瞑想が捗る捗る。そして長野県が想像以上にデカすぎる。南部の地域では虫を食べる文化があるが、これだけ広ければ習慣も風習も十人十色といった具合か。むしろ別の県ととらえた方がいいかもしれない。

他にも飯田線には『駅名から長寿のご利益があるとされている千代駅』、『一日利用者数が1人未満の金野駅』、『崖の真下にある田本駅』、『吊り橋を渡らないと到達不可能な為栗(してぐり)駅』といった数多くの秘境駅が存在する。また行く機会があれば、今回行けなかった”魔境”を制覇することを目的とした旅程を組むのもアリだろう。

 

以上、ほのぼの旅行回でした。