ヒレの旅々

2021年以降の旅行の備忘録です

伊豆諸島三宅島をレンタサイクルで巡るはずが結局ウォーキングしてきた話

こんにちは

ヒレカツです。12月に伊豆諸島三宅島に行ってきました。三宅島は一周30キロ程度の距離で、一周できる道はつながっている。長崎県小値賀島の時のようにレンタサイクルで島を一周するのが今回の旅の目的だ。

竹芝桟橋

ゆりかもめ竹芝駅へ。駅は竹芝桟橋とほぼ直結している。人生初、さるびあ丸へ乗船する。予約した日は東海汽船のキャンペーン割引日。雑魚寝の2等客室限定だが、三宅島、御蔵島八丈島までは何と11000円という破格の価格で往復できる。若干窮屈だったが、自分の部屋は貸し切りだったので良しとするか。落ち着いたところで船内散策開始。SPY×FAMILYとコラボしていた。レインボーブリッジ、下から見るか?横から見るか?(人気アニメ映画)

伊ケ谷港

揺れであまり寝付けなかった。早朝5時、三宅島伊ケ谷港に到着。天候は…雨。雨!?本日の宿、ホテル海楽まで港から送迎していただきしばしの仮眠をとった。起床すると到着した時よりも雨脚は強まっている。さあどうするか。

もはや災害だろ……。ただ10時以降は曇りの予報だった。まだワンチャンあります。予報通り本当に雨が止んだので、とりあえず情報収集のため観光協会に来た。一応スタッフにレンタサイクルを借りられるか聞くと、「やめたほうがいいです」ときっぱり言われた。また歩く羽目になるのか…。10時34分、時計回りに進む路線バスに乗ろうとしたがなぜかバスが来ない。いきなりこれか、勘弁してくれ。

伊豆岬

初っ端から旅程を崩壊させるわけにもいかないので、渋々伊豆岬までタクシーを使った。晴れていれば神津島まで見えるそうだが、油断していると飛ばされるレベルの風と雲で何も見えない。地層、本当にこういう模様になるんだ(適当)。ウォーキング開始。ずっと同じような道が続く。物凄い曇天だが、雨は降っていない。雲、消えてきた!三宅村職員の寮があった。そう言えば一応ここも東京か。大通りに出てくるとさっきまでの突風は嘘のようになくなっていた。近場のバスの時刻までもう少し辺りを散策してみる。うろうろ練り歩いていたら三宅村ヘリポートにたどり着いた。急病人を輸送するためのヘリと、東京愛らんどシャトル御蔵島まで運航している。運賃は高いけど。

椎取神社

バスで若干のショートカット。椎取神社の鳥居がちょこんと埋まっとる。もとはここに神社があったものの、噴火の影響で神殿と鳥居が飲み込まれてしまったという。自然の恐ろしさ、ここにあり。再建された鳥居もあった。ぬかるんだ道を進んでいくと祠があった。無理やり明るくして撮影したが、辺りは真っ暗で妙に不気味な雰囲気。陽の光もあまり届かないような場所で、隔絶されたような異質さがある。歩いて次のジオスポットひょうたん山へ向かう。この辺りは電波が非常に弱く、ネットもすぐに途絶えてしまう。朝から何も食べていないのでいい加減腹が減ってきた。売店はないのだろうか。

ひょうたん山

獣道と海岸をひたすら下っていく。このカラス、やたら後をつけてくる。お前も一緒に島を一周しないか?

赤場暁と呼ばれる地形。これも三宅島が火山島であることがよくわかる景勝地となっており、赤く独特なもの。しばらく黄昏れていたが、実はこのひょうたん山頂上の反対側が肝心のジオスポットだと知り涙。

三七山展望台

先ほどのひょうたん山が良く見える。観光客の一人でもいていいくらいだが、これまでに誰一人とも遭遇していない。うっすらと見える御蔵島、初めまして。てか結局雨降らないじゃん。。。今歩いているエリアは完全に電波が届かず、距離感もわからないので相当焦った。ほぼ下り坂だったため自転車ならどれだけ楽か…。展望台から5キロ程歩きようやく人々の営みが見えてきた。数時間ぶりに人工物にたどり着いた時の安心感は異常。とりあえずバスがでているため、次の目的地までショートカットする。辺りを軽く散策したが、椎取神社からここに至るまでに売店などは一切なかった。

新鼻新山

波の角度と遠近法で目と頭がおかしくなりそうだが、目の前は10メートルくらいの断崖絶壁になっている。奥の岩っぽいやつは削られた溶岩の断面部分というわけだ。眩しいわ風は強いわ波しぶきがかかるわで散々だったが、島有数の夕景スポットに行けたのは満足かな。1983年の噴火で池の水が全て消えたという新澪池跡にも来てみたが、ここは少し高台にある無の空間といった具合だった。

大路池園地

丁度良い時間のバスがあったため、少しだけ折り返して大路池園地に向かう。しかし下車する際「本当に今から行くの?」と運転手に心配された。日没直後とは言えまだ明るかったのでたかをくくっていたのだが。さすがにヤバイ。一応三宅島の中でもメジャーな観光地だから街灯の一つや二つを期待したが、ほぼ何も見えない。当然街灯があるはずもなく。池は無理やり明るく撮ってギリギリ絵になるくらい。三宅島は島内部に向かうにつれて陽が届かない場所が多い気がする。さらに暗いせいか、ライトで歩道を照らす度にカエルがうじゃうじゃ飛び出してきて気持ち悪かった。ここは日中に来ればあるいは…。一刻も早くここを撤退した。観光(と言っていいのか?)10分、バス待ち時間40分。虚無の中での待ち時間は生きた心地がしなかった。とりあえずバスが来てくれて一安心。ちなみにこの辺りも電波は一切繋がらない。バスが来なかったらどうしてたん?

ホテル海楽

死ぬ思いでようやく宿に帰還。思えば昼食も取ってなかった。レストランを建設会社の忘年会に使うとかで、メニューに大幅な変更があると言われた。まあこれだけおかずがあればいいだろう。周りが盛り上がってる中招かれざる客感が半端ない。(白米は後から来たが、なぜか味噌汁だけ提供されなかった。なんで?)八海山、やっぱり効きますわ。一瞬で酔った。伊豆諸島名物明日葉の天ぷら。程よい苦みでつまみに最適なやつ。宿の自販機でカップ麺を買えるのはありがたい。今日は精神的にも肉体的にもくたくただった、就寝。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

というのも早朝4時に電話で叩き起こされ、日中のフェリーが海上不良で(たぶん)欠航するから、早朝便で帰るよう言われた。1時間で支度しておけとのことだったが、頭が微塵も回っていない。こんなモーニングコールはいらない。(やなぎなぎ)まさか翌日の楽しみにとっておいた火山遊歩道に行けずに帰る羽目になるとは…。島を舐めたらダメですね、ありがとうございました。

総括

結局、その日の日中と翌日のフェリーは全て欠航していたというオチ。あのまま島に残っていたら、文字通り幽閉されるところだった。何となく一興要素もあったが、売店や飲食店は丁度バスで通過した南東部に集中しており、数日滞在するとなるとまあまあしんどそう。やはり離島を巡るにあたってもっと気を引き締めておくべきだと痛感した。

最後にウォーキング中、雨には一度も降られなかったどころか快晴だった件については…普通に自分の意思を信じてチャリを借りるべきでした。兵長も言うてはりましたわ。